山形のそば

店の数だけそばの数。

一面の、そばの花。
年間通して気温があまり上がらない場所が、
そばの適地、痩せた土地にも強い。

山形に馴染みの深い松尾芭蕉が、
「蕎麦はまだ 花でもてなす 山路かな」
と詠んだように、山間や高地で
栽培されることも多い。

そば好きは頑固者が多いという通説が
本当かどうかわからないけれど、
一過言あるそば通も口数を減らす。
それが、やまがたのそば。

十割あり、二八あり。
細打ち色白、柳腰の薮系から、
強面色黒の太打ち田舎そばまで、一つの町で
こんなに様々に楽しめるところはないよ。

粉を挽く、こねる、打つ、切る。
その単純さゆえに、
そば打ち職人の腕次第。

もし、行く店に迷ったら、
通りを歩いている人をつかまえて。
山形人ならきっと、二つや三つ、
お気に入りの店をもっている、はず。

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