打刃物・のこぎり
刀鍛治から受け継いだ冴えと切れ味。
室町時代の延文元年(1356年)、斯波兼頼が出羽の国に入部の折、召抱えの鍛冶師らによって鍛冶集落が形成され、武具や農具を作り始めたのが始まりとされる。江戸時代末期には鎌、包丁、箪笥金具などで需要が拡大し、明治30年頃、農機具の元祖といわれる「稲扱機」で全国的な支持を獲得した。
慶長年間(1596~1614年)に最上義光が城下につくった「鍛冶町」は現在も市内に残っており、「稲扱機」の製造においては全国に販路を拡大したこともあり、大正10年頃までには鍛冶町は大いに繁栄した。
その刀鍛冶の伝統を受け継いだ打刃物の技術は内外から高く評価され、昔ながらの園芸用剪定鋏・庖丁・刈込鋏・鎌・鍬などを生産している。
山形の鋸(のこぎり)もまた有名です。ことに木挽用の「大鋸」は、その切れ味の良さと堅牢さで知られている。山形鋸は刃物にとって大切な鍛造はもちろんのこと、焼入れから目立てまで一枚一枚全てを手作業で行っている。そのため切れ味と堅牢さが抜群です。時代の推移により現在は果樹剪定鋸が主流になりましたが、山形鋸はプロの果樹農家の間で高く評価されている。
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